2005年5月10日火曜日

女子大生を中心に強まる専業主婦願望


日経:女子大生を中心に強まる専業主婦願望


今日の日経生活欄。若い女性の間で専業主婦を夢見る人が増えつつあるという。「いまの若い世代は『ラク』がキーワード」という山田昌弘東京学芸大学教授の言も紹介されている。う〜ん、彼女らはそれほどナイーブではなかったのだ……でも日本の将来を考えると、困るな〜。

少子化を迎える日本経済の将来は、いま労働力化されていない女性労働力をいかにして有効に活用するかにかかっている。彼等が働き出すことこそが、大切なのである。だから女性の社会進出を主張する女性平等主義者や「フェミニスト」などの、過激(失礼、熱心な)行動は、とても好意的にとらえていた。ところが最近の若い女性は、フェミニストなどの「教育的指導」には無関心で、専業主婦を夢見ているという。なんたることだ!

「雑誌を開けば、高級住宅地に住み、昼はレストランでランチを楽しむセレブ主婦を目の当たりにさせられる時代。“ガラスの天井”がある社会の現実より、専業主婦の方がずっと楽しく映るのだろう」と立正大の宮城まり子助教授。

現実社会はそれほど甘くはない、主婦が働くのと働かないのでは世帯生涯収入で数億円の差が出るのだ、と彼女らを諭さねばならない、とするのが普通の常識だ。

でも同じ日経新聞「やさしい経済学」コラムによれば、現在社会は、所得(フロー)よりも資産(ストック)の差が決定的な階級格差になりつつあるという。若い女性は、高収入を目指して共働きで都市で頑張るよりも、ストックをもつ旦那(例えば土地資産をもつ地方農村出身者など)と結婚する方が経済的にはるかに有利であると知っているのだ。だったらあまり頑張る必要はない。いい旦那を選んで専業主婦になる方がはるかに「ラク」なのである。

かくして、日本経済は「落ち目に向けてまっしぐら」となるのである。能力を有してフローで稼ぐ人間に報いる社会を実現せねばならない、と真面目に思う。



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